ライカ! 〜サカナクション “新宝島” 編〜

shintakarajima

サカナクション“新宝島”が好きなら次に聴くべき6曲

新しい音楽に出会うきっかけはいろいろありますが、その1つに「好きな曲に似ている」=「Like a 〜」というものがありませんか? 自分の好きなアーティスト、曲を取り上げて「◯◯っぽい曲」「◯◯が好きならハマること間違いなし!」と言われると、本当に? と思いつつ、ついつい気になってしまうはず。この特集ではMUSIUMなりに、その◯◯っぽさを何故そう感じるのか、を説き明かしつつ、◯◯っぽい曲、つまりライカ! な曲を紹介していきます。

 

▶︎前回取り上げた、Shiggy Jr. “サマータイムラブ”の記事はこちら

 

第2回目は、現在全国ツアー真っ只中であるサカナクションの“新宝島”を取り上げます。映画『バクマン』の主題歌にもなっている今作は、先日行われたアリーナツアーでサカナクションと観客が一体となって盛り上がる、ライヴにかかせない新たな1曲となっていました。そんな“新宝島”を聴いて編集部が思わず頭に浮かんだ曲を紹介します。登場する曲には視聴リンクを付けているので、ぜひ視聴してみてください。

 

サカナクション  “新宝島”  

 

 

ダサかっこいいシンセの音色が気になる!

オープニングのよれたテープのような和音、Aメロの思わずステップを踏みたくなるようなレトロな音階のシンセサイザーの音色が特徴的な“新宝島”。ダサいようでなんだか耳から離れない、このシンセの音が気になったら、ぜひこの曲を聴いてみて。

 

 

ゴダイゴ  “モンキーマジック”

 

どこかで聴いたことがあると思ったら、そうだ「西遊記」だ! 一気にその曲の世界へ引き込まれるような、始まりのシンセの音が“新宝島”とリンクします。リアルタイムでは観たことがない、聴いたことがないという方も多いかもしれませんが、今聴いてもオリエンタルなファンクのリズム、呪文のような英詞が「西遊記」の舞台と一体となっていて、いやあかっこいいです。

 

 

Phoenix “Entertainment” 

 

 

韓国が舞台のこのMVからもわかるように、完全にアジアの音を意識したPhoenixの“Entertainment”。フランス人の彼らが取り入れた、冒頭のオリエンタルな音の重なりが“新宝島”のオープニングを思わせます。サビの独特な音階のメロディがくせになる。

 

 

Lower Dens “To Die In L.A.”

 

 

アメリカ・ボルチモア出身のインディロックバンドLower Dens。ポップでわくわくする、だけどどこか懐かしい、子供の頃に大切にしていた宝箱を思い出すような温かいシンセの音色が共通項。このMVは今年公開されたものですが、映像の質感や奇抜な展開が1980、90年代のサスペンス映画を観ているようで、完全に引き込まれてしまいました。

 

やっぱりロックバンド!

サビまでの跳ねるようなメロディに似ているものを感じます。重なる2本のギターの音に生き生きとしたベースとドラムのリズム隊。やっぱりバンドとして鳴らす音が好きだ! という人にはSparta Localsがおすすめ。このライヴ映像からもバンドの熱気が伝わってきます。Sparta Localsは2009年に解散し、現在ヴォーカル、ギター、ベースの3人はHINTOというバンドとして活躍していますね。

 

Sparta Locals  “黄金WAVE”

 

歌×クラブミュージック

Disclosureはイングランド出身のローレンス兄弟によるデュオ。ハウスを基調とした彼らのダンスミュージックと“新宝島”に共通する、軽快に繰り返すシンセのメロディと規則正しく刻むビート。こちらと比べると“新宝島”では、メリハリの効いたドラムの低音や、サビにかけてのうねるようなベースにより、電子音だけでは味わえない生のグルーヴを感じることができます。サカナクションが目指してきた「フォークソングをクラブミュージックで体現する」ということを、再確認させてくれました。

 

Disclosure  “White Noise”

 

 

このリズムに思わず身体が動く

Twitterでも話題になっていた米米CLUBの“Shake Hip!”。後打ちのリズムとコード展開に、やはり“新宝島”を連想させるものが。もう感じるままに踊り明かそうよ! というノリのいい歌詞とサックスやトロンボーンなど金管楽器の音色から、ファンクでディスコな米米CLUBらしさを感じます。一方“新宝島”は、間奏のエモーショナルなギターソロやラストの力強いドラム、届けたいという気持ちが込められた熱を帯びた歌唱に、ロックの疾走感やダイナミズムを全身で感じる、サカナクション5人が一体となったエネルギー溢れる1曲となっています。

 

米米CLUB “Shake Hip!”

 

 

5人はますます元気です!

“新宝島”のMVを観て、どこか懐かしい気持ちになった人もいるのでは? それは国民的お笑い番組、ドリフ大爆笑のオープニングテーマを思い出したからではないでしょうか。メンバーのステップやミニスカートで踊るスクールメイツ、ポップでレトロな背景、サビで流れる一人一人のカットまで再現されていて、ドリフの映像と見比べると新たな面白さが! ぜひ、ドリフのオープニングテーマも合わせて検索してみてください。

ここ数年でミュージックステーションや紅白歌合戦にも出演し、お茶の間にも浸透してきた彼ら。ドリフターズのように日本全国、老若男女に愛されるバンドになる日も近いのではないでしょうか。草刈亜美(Ba)の出産を経てライヴ活動の再開、自身のレーベル「NF Records」を設立し、自らがオーガナイズするクラブイベント「NF」もスタートしたサカナクション。“新宝島”の歌詞にもあるように、これから私達リスナーをどんなところへ連れて行ってくれるのかが楽しみでなりません!

 

今回はサカナクションの“新宝島”を聴いて連想した曲を紹介してきましたが、音楽を聴くポイントによって、時代や国を問わず、様々な音楽との繋がりを見つけることができました。自分が直感で見つけた好きな音楽の理由を考えてみると、その1曲がより深く、より面白いものになり、そこから連想ゲームのように新たな音楽に辿り着くのではないかと思います。ライカ!が、さらにいろいろな素晴らしい音楽と出会うきっかけになりますように。

及川 季節