第8位 MUSE 『DRONES』 極上のエンターテインメント

2015年7月4日

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No.8

第8位
MUSE
『DRONES』

極上のエンターテインメント

恐怖、爆発、希望、愛――。
このアルバムを最初に聴いたとき、まるでハリウッド映画を観たような充実感を感じた。MUSEの7枚目にして初のコンセプトアルバム『DRONES』は、MUSE入門盤としてオススメしたい。キャッチーさ、完成度、テーマへの追及は間違いなくMUSE史上最高のものとなった。
MUSEはこれまで、アルバムごとに挑戦を続けてきたバンドだ。やるとなったらとことん追求する姿勢を崩さず、特にセルフプロデュースの過去2作では壮大なオーケストラやシンセサイザーを大胆に取り入れ、表現の可能性を追い求めてきた。しかし、本人達は広がり過ぎたアルバムのスケールとファンの間に距離を感じ、どうにかしなければと考えていたという。その答えがこのアルバムだ。
今作は「人々が抑圧者から機械化されるシステムに追い込まれるが、徐々に反旗を翻し、やがて自身を取り戻していく」という物語がコンセプト。元々、テーマを強く持って曲を作ってきた彼らだが、今作の物語への徹底ぶりは凄まじい。ジャケットは今作のテーマを表す象徴的なもので、歌詞カードには1曲ずつに過激且つ、象徴的なイラストが並ぶ。歌詞も徹底して物語性に沿っている。そして今作のサウンドはギター、ベース、ドラムという自身の原点を意識し、キメ、タメをふんだんに取り入れたバンドサウンドがメインだ。そこに、今までに得たコーラス隊、ストリングス、シンセサイザー、サンプリングを隠し味として全体に振り撒いたサウンドは、この物語の恐怖、爆発、希望、愛を壮大なスケールで物語っている。この徹底的に作りこまれた完成度は、まるでハリウッド映画のようだ。
『DRONES』は人々が機械化されていくというMUSEとの親和性が高い1つのテーマを作ることで、一直線に今までの経験値を注ぎ込んだ。結果、物語の展開に合わせたバラエティ溢れるサウンドは今までの集大成と言えるだろう。21世紀最大のハードロックバンド、MUSEは自身の破壊力抜群のサウンドと徹底した世界観でアルバムという表現方法の極限に挑戦した。そして、その挑戦を褒め称えるかのように今作はMUSE初の英米アルバムチャート1位という記念すべき作品となった。この極上のエンターテインメント、ぜひ体感してみてはいかがだろうか。

今井 雄太

 

※7月2日〜7月11日の10日間でお届けする、最新の音楽の話題をランク付けしたランキングです。

 

MUSE 公式HP

http://muse.mu/

 

Muse – Psycho [Official Lyric Video]

 

Muse – The Handler [Official Lyric Video]

 

[今後のライヴスケジュール]

FUJI ROCK FESTIVAL ’15

2015 2015年7月24日(金)、25日(土)、26日(日) /苗場スキー場
※MUSEの出演は7月25日(土)。

 

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発売中/レーベル:Warner Bros UK

 

7月2日〜7月11日公開のMUSIX RANK

10位「気づきの言葉」沖ちづる『景色』

 

9位「自分らしさを」グッドモーニングアメリカ『コピペ』